新潟大学大学院医歯学総合研究科

研究内容_1 fNIRSを用いた高次脳機能の解明

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fNIRSを用いた高次脳機能の解明

 人類の歴史の中で、ヒトの脳がどのような時に、どのように働ているのかは、最大の謎のひとつです。近年、急速に発展してきた脳の機能を可視化する脳機能イメージングの手法の中でも生体の光イメージング「近赤外分光分析法(fNIRS: functional near-infrared spectroscopy)」は、次世代の脳科学を支える新たな手法として注目されています。口腔生理学分野では、島津製作所の最先端の科学技術によって開発されたLABNIRSシステムを保有しております。
 人間の脳内にはニューロンが、約1000億個存在します。 人間は視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚などの情報を目や耳などの感覚器から取り込んで電気信号に変換して脳内に伝達しています。そして脳内にあるニューロンが相互にそれらの情報を伝達・処理することによって、次の行動を決定します。その際に、酸素化ヘモグロビン(oxyHb)は毛細血管経由して酸素供給を脳内に行います。fNIRSはその反応を近赤外光によって、リアルタイムに計測して脳の機能局在を解析する手法です (島津製作所資料改編)。
 口腔生理学分野では、松本歯科大学顎口腔機能制御学講座 増田裕次教授のグループと共同研究課題として“高齢者の脳を鍛え活性化させ、衰えを予防する”手法の確立とそのエビデンス獲得のためにfNIRSを用いて研究を行っております。

【口唇運動を施行した際の脳活動パターン】